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 初参加の去年に引き続き、今年もフジロックに行ってきたので思い出日記。
 個人的には今年のラインナップはかなり弱くて、実際、リリースした音源を全部追っているアーティストが一組もいませんでした(フー・ファイターズは昔から大好きだったけど最新作は聴いておらず)。けど何だかんだ去年と同じくらい楽しめたのでした。



前夜祭
 いろいろ思い出そうと思ったけど、この日何もライブ見てないや! 
 DJ Mamezuka が1曲目に何をかけるか周りの人と予想してたけど、全員外れで The Doors の「Touch Me」でした。それだけ確認して、あとは場外のカドヤで飲んでました。


7/24(金)
 苗場食堂でとろろめしを買って、食いながらまずはグリーンステージでROUTE 17をぼんやりと見る。トータス松本がさっそくガッツだぜ歌ってて、吉川晃司が僕でも知ってる曲(Funky Monkey Baby とか)歌ってて、あー景気いいな! って感じでした。
 小雨が降っていたのも上がりつつあり、気温も程よくとても過ごしやすい感じ。

◆The Vaccines @ Green Stage
 ヴァクシーンズの1st は出た年にずいぶん聴いて、初の来日公演が決定した後にすぐチケットを取ったのですが、その来日が中止になってチケットを払い戻して以降、結局このときまで見る機会がありませんでした。1st のリヴァーヴの強いイメージがあったせいか、実際のライブは本当にストレートで王道なギターサウンドだったのにちょっとびっくりした(ちなみに2nd 以降は未聴)。いや、1st も真っ当なギターロックなんですけど、タイトルからしてちょっと斜に構えた感じあるじゃないですか(『What Did You Expect From The Vaccines?』)。こういうバンドが全英1位を取ってるのは素敵だなあと思いました。けど一番好きな「If You Wanna」でボーカルが息切れしてたりしてイマイチ乗りきれなかったとこもある。

 その後も特に見たいのが無かったので、とりあえず場内歩きまわるか、という気分でフィールドオブヘブンへ。加藤登紀子 with Love Farmers を見る。エディット・ピアフの「愛の讃歌」のカヴァーを披露していました。その後はホワイトステージでサニーデイ・サービスを後半半分くらい見た。


◆Joey Bada$$ @ White Stage
 ニューヨークはブルックリンより、弱冠20歳のラッパー、ジョーイ・バッドアスのステージへ。開演前ガラガラだったためあっさりと最前列中央付近に行けた。何年か前にリリースしていたミックステープを1本聴いていた程度の予備知識しかなかったのにこんなベストポジションで見てよいのだろうか・・・しかも門外漢のヒップホップアクトで・・・・・・などと思いながらスタートを待つ。
 結論から言うと初日のベストアクトはこの人。理由はルックス含めて一番カッコ良かったから! 
 はっきり言って客入りはそこまでじゃなかったと思うし、僕みたいにヒップホップは詳しくない人もたくさん見ていたと思うけど、ガンガン客を煽ってコール・アンド・レスポンスさせまくり。途中に彼が所属する Pro Era のクルーの白人ラッパー(ニック・コーションという人らしい)がゲスト出演したのもアツかった。とか言って僕この人も別によく知らないんだけど、演出としてすげーカッコ良かった。最後は「みんなもっとブチ上がれ!俺にサークルピットを見せてくれ!」という掛け声に応えて全力のモッシュが起こった(巻き込まれた)。
08 HDR


◆Ash @ Red Marquee
 これまた僕はアルバム3枚しかキャリアを網羅できてないんだけど(『1977』『Twilight of the Innocents』『A-Z Vol.1』)、そしてその僕の聴いていた3枚のアルバムからはほとんどやってくれなかったんだけど、 普通にときめいちゃうライブでした。
 その理由のひとつは、たとえ知らない曲であってもキャッチーさが一瞬で僕の心を掴むからなんだけども、もちろんそれだけじゃなくて、単純にすごくエネルギッシュで良いパフォーマンスだったから。実際、今改めて家で「Orpheus」を聴いてもそこまでときめかないもんな(ファンの方ごめんなさい)。とりあえず『Meltdown』ちゃんと聴こうと思います。

 このあとはとりあえずモーターヘッドを見て、ロイヤル・ブラッドに行くかマニッシュ・ボーイズに行くか・・・と悩んでいたのですが、わりと疲れてきちゃったので座ってモーターヘッド@グリーンステージを見る。前日通して一番爆音だったのこの人たちじゃないかな。ちょっと耳がしんどくなるくらいの重低音だった。ドラムがカッコいいですね。


◆Foo Fighters @ Green Stage
 さて! 3日間の出演者の中で最も昔から聴いていて、最も楽しみにしていたフー・ファイターズ。結局ロイヤル・ブラッドもマニッシュ・ボーイズも諦めて、前方モッシュゾーンまで行って見てきました。
 海外のフェス出演時に勢い余って右足骨折中のデイヴ・グロールですが、それを逆手に取った(?)例の玉座に座り、いきなり大名曲「Everlong」からスタート! フーファイと言えばこの曲という人も多いんじゃないでしょうか。
 ライヴのスタート時にはかなり遠く感じたデイヴの玉座が、(明らかに彼の為に設けられたと思われる)グリーンステージの花道を通ってこっちの方に前進してきたときの興奮といったら!! 一気に凄まじいモッシュが起こって飲み込まれる僕。雷神のような形相でシャウトするデイヴ。雨は降っていない!
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(俺、脚折れてるけど、踊れるぜ!!と立ち上がるデイヴの図)
 「The Pretender」なんかの鉄板曲も早々に披露し、前方ではコーラスの大合唱(というより絶叫)が起こる。この曲、ライヴだとコーラスをオクターブ下で歌っているのが残念だなあ・・・と映像を見て思っていたのですが、実際にあの狂騒の中でこの曲を味わうとそんなことはどうでも良くなりましたね。ブチ上がり過ぎて死ぬかと思った! 
 その後いったん一息つけてから、映像を流しながらの弾き語り漫談みたいなのが始まってめっちゃ笑った。ステージからの転落時の映像、骨折したレントゲン写真、そして件の雷神スローンのスケッチ図(画:デイヴ・グロール)とかをいろいろ流しながら散々笑いを取った挙句、何だかんだライブやれてんのはこの最高のスタッフのおかげだからそいつに捧げる!みたいな流れで「Big Me」へ。いい話なんだか笑えるんだか苦笑いしてしまったけど、この曲も聴けてよかった。
 あと個人的なハイライトは、「静かな曲が聴きたいかー!? ラウドな曲が聴きたいかー!?」と呼びかけてラウドな方の歓声がデカかったのを受けて(まぁ茶番だけど笑)、「ラウドなやつやるぜ!!」と「All My Life」に行った流れは最高だった。一番好きなアルバムは選べないけど、一番よく聴いたアルバムは『One By One』なんだよなあ。海外の音楽を聴き始めた頃にリアルタイムだったから。
 そんなこんなで2時間のライブはあっという間に終了。漫談タイムが長かったり1曲を引き伸ばしたりしてたせいで時間が足りなくなったのか、当初セットリストに組み込まれていたはずの「This Is A Call」とかが聴けなかったのは残念だけど、世界最強のロックバンドの全力を味わえて大満足でした。


◆Jam City @ Red Marquee
 深夜のレッドに出演したロンドンのプロデューサー、ジャム・シティは観てきました。体力がしんどかったので最後まではいなかったけど、インダストリアルな味付けもあってカッコ良かったし、バッチリ踊れた。Night Slugs のTシャツ着ていった甲斐はあったかなと思います。


 初日、全然暑くもなく、たいして雨も降らず、混雑もなく、めちゃくちゃ快適でした。(続)

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