Hospice

音楽の話がメインの日記帳です。

 恒例のフジロック日記。
 長くなりそうなので2つに分けたいと思います。


[day. 0]  7/27 (Thu.)

 今年は前夜祭からの参加。出演するライブアクトを確認したところ、余裕があれば土曜日に見ようかなと思っていた H ZETTORIO の名前が。ということで今年のフジロックの1stアクトは彼らに決定! テンポの早いテクニカルな演奏でストイックに攻めるライブかと思いきや後半はダンサーが登場したり不思議な照明で魅せたりと派手目な演出もありで面白かった。
 続く Doctor Prats はお祭り感フジロック感満載のパーティーアクトでした。ほとんどEDMな曲もあればレゲエもありで盛り上がった。前夜祭は出演時間が30分と短いわけですが、ハイライトが繋がっていくタイプのライブになるので全くノーマークのアーティストでも飽きずに楽しめるのがかえって良いなと思いました。




[day. 1] 7/28 (Fri.)

 珍しくグッズを買おうと場外の物販列に並ぶこと1時間半、お目当てのオウガTシャツはここでは売っていないことを知り出鼻をくじかれる。列の最後尾あたりに「グッズ販売のないアーティスト一覧」は掲示してあったものの、「フィールド・オブ・ヘブンに行かないとグッズを買えないアーティスト一覧」はなかった気がする。もっとわかりやすくしてくれ……。
 真っ昼間のメインステージで下ネタを連呼しているグループ魂(阿部サダオ)を尻目にヘブンへ。無事、ヘブンの物販でオウガTシャツをゲット。混む前にまずはさくらぐみのピザ! 相変わらず絶品。
 原始神母というピンク・フロイドのトリビュートバンドを観ていたところ、オウガ・ユー・アスホールの出戸さんがウロウロしているのを発見。物販の様子とか見ていたみたい。両手がピザで塞がってたしあっちはライブ直前だしで話しかけるのは遠慮しておきました……。

 で、初日のお目当て OGRE YOU ASSHOLE のライブが始まります! 始まった途端に土砂降りの雨に見舞われたものの、この日のオウガは最高でした。いや、オウガのライブはいつだって最高なんだけど、やっぱり屋外で観る彼らは別格に良いなあ。キラーチューンを並べたセットリストもフェス仕様で、アレンジもベーシックながら必殺のやつ。特にこの日のギターはキレッキレだった。
fuji1st

 オウガのライブが終わる頃に雨は上がったものの、移動がめんどくさくなり当初の予定であったマーキーでの Gallant を見送ることに決定。ヘブンの住民にとって新たなオアシスとなった感もあるオレンジ・カフェに移動して休憩したり、特に見たいものも無かったのでヘブンでサニーデイ・サービスを見たりしながらダラダラ過ごした。
 で、今年絶対観たかった Father John Misty です。金の刺繍?の入った黒いジャケットを羽織ってくねっくね踊る髭の伊達男、夕暮れ時に観るのが最高です。声の良さは織り込み済みだったけど、バンドの演奏も鉄壁でめっちゃ楽しかった。白人のお客さんが多くて、やっぱりこの手のカントリー/フォークはアングロサクソンの演歌なのだろうか、とか考えながら観てた。ただこの日はここからのタイムテーブルがタイトで、FJMの終演と The xx の開演が同時刻だったり、Sampha と QOTSA とGorillaz とRhye が被ってたりと涙も枯れ果てるようなエグさ。当日いざ選択を迫られるまでまだ何を取るか決めかねていたのですが、直感でFJMの後半を諦めてグリーンステージに移動することに。

 到着して間もなく始まった The xx。ちょうど日も落ち、寒くもなく熱くもない最高の状態。このバンドは出来ればホワイトステージで観たかったな〜なんて思ってたんだけど、1曲目が、いや1音目が鳴った瞬間くらいに「うわ、完璧だ」と思わず独り言が漏れるくらいに、一部の隙もない演奏が始まった。ホワイトなんてとんでもない、間違いなくこのメインステージこそふさわしいバンドがそこにはいたのです。しかも、そのスケール感と全くケンカすることなく、「あなたのためだけの歌だ」とでも言わんばかりの包み込むような親密さがそこには同居していたのですよ。
fuji1st
 あの広いグリーンステージの、結構後ろの方で観ていたのに、音が散らばるでもなく真っ直ぐに一人ひとりに届くあの感覚は完全に未体験のものだった。今になって思えば、彼らがああいう音数の少ない音楽をやっているのは、行間に余韻を持たせるとか立体的な音響を構築するとかいろんな意味を超えて、シンプルに一音一音を一人ひとりに届けるためなんだろう。
 一般的な話として、デビュー後アルバムを3枚出したタイミングって、最も万遍ないセットリストを組めて、ライブを観るのにも最適なことが多いと思うんだけど、今回の The xx はまさにそれで、さらに言えばジェイミーのソロ作を1作挟んでいるというアクセントもあって、デビュー以降の一つの集大成的なパフォーマンスが見られたと思う。3人のメンバーにもそれぞれ見せ場があって、特にロミーの弾き語りによる「Performance」には鳥肌が立つくらい感動したし、「Loud Places」からラストまでの展開はジェイミーのDJタイム含めて完璧すぎた。

 ライブの中ほどで、オリヴァーが客席に照明を当てさせて「I see you」って言ってたくだりがあって、今言葉にするととてもクサいMCだなあって思うけど、あの空間ではきっと誰もが胸を掴まれたんじゃないかなと思った。近いような感動は2年前の Ryan Adams のステージでも感じたけど、同じことをグリーンステージのスケールでやってしまった彼らが迷うことなくこの3日間のベスト・アクトだった(ライブが終わった次点ですでに、おそらくこれより良いライブは今年は見られないだろうなと確信したくらいだった)。

 おかげで散々楽しみにしていた Sampha のライブに全然身が入らず、彼も彼で良いパフォーマンスをしていたはずなんだけどほとんど覚えていないという有様。その後 Queens Of The Stone Age にも移動したけど同じような感じ。Gorillaz のラスト「Clint Eastwood」あたりでようやく自我を取り戻した(デーモン・アルバーンはやっぱりカッコ良かった)。


 深夜のレッドマーキーでは最近よく名前を聞く yahyel というバンドが出演。最近の日本のバンドっぽいクールさも確かにあるんだけどそれよりボーカルのエモい声に驚き。めっちゃカッコよかったしライブパフォーマンスにもすでにかなり貫禄があって、今後も楽しみ。
 その後はこれまた楽しみにしていた Arca (DJ) / Jesse Kanda (AV) だったのですが、予想を遥かに上回るぶっ飛びっぷりに笑いが止まらなかった。まず目を引くのはやっぱりジェシー・神田がスクリーンに映し出す映像のヤバさで、死んだ子豚がそのまま腐敗して蛆虫だらけになって最後はドロドロの肉片になるまでの映像をノーカット早送りで流してみたり、人間の足に吸い付いて離れない緑色のヒルだったり、脱肛した人間の肛門とか牛の肛門とかのどアップを延々とリピートしてみたり……と、ある程度耐性のない人でないと顔が上げられない状態。かたやアルカは例によってガーターベルトにピチピチのタンクトップによくわからん腰ミノ?を装着して踊りまくったり喘ぎ声を出してみたり、南米音楽やアメリカのポップスをズタズタのビートで切り刻む、まるで変態としか言いようのないパフォーマンス。ただこれが結構踊れるんだな。アルカのヤバすぎる音に合わせて神田が首をガンガン振りつつ Mac Book を弄ってる状態、物凄いものを見たという感想。



fuji1st
 前夜祭〜金曜日のごはん。渡なべの油そばは毎年食べてるけど本当に美味しい。ヘブンの食い物もだいたいすごく美味しい。牛すじとトマトの生パスタはもう一度食べたかったな。五平餅は小腹が空いたときの相棒。ヘブンのロータスカフェのラムココアも毎年飲んでる。あの屋根にはよく助けていただいております。

(続く)

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